ドライアイについて
パソコンを長時間見る人、テレビ、ビデオ等を長時間見る人、読書好きな人、長時間の車を運転する人、編み物・縫い物等で手先を使う職業の人などは、多かれ少なかれ涙液が蒸発してドライアイになっています。
その予防にはこまめに眼を休ませる必要があります。
例えば、1時間連続してパソコンを使う人と30分して5分間だけ眼を休ませ再び30分する人とを比較すると眼の疲労度は明らかに違います。意識的に休みを取り入れるよう心掛けてください。
また、パソコン使用時には意識的に瞬きをしてください。
眼がショボショボしてきたら要注意です。
眼がショボショボしてきた場合は温めたタオルを眼の上にしばらく乗せてください。
一番良い方法はお風呂に入ることです。
お風呂に入れば体全体が温まり、血行もよくなり、また、お風呂の湯気で眼が潤います。
これで軽いドライアイであればほとんどよくなります。
ただ、仕事中などはお風呂に入れないでしょうから、この温めたタオルが特に有効です。
対策と予防方法
部屋の湿度も問題になります。
エアコンの効いた場所では、特に冬場は相当乾燥しています。
こういう湿度の乾燥した中で眼を酷使(車の運転も同様)しますとドライアイになります。
ですから湿度を上昇させるために部屋に加湿器を置くとか、ストーブの上にヤカンを乗せ、湯気を出しておくようにするとか(子供のいる家庭では火傷の原因となる恐れがあるのでおすすめ出来ません)、とにかく、湿度を上げる努力をしてみて下さい。
部屋の換気も大切です。
多少寒いときでも2時間に1回ぐらいは空気の入れ替えも必要です。
それでも眼の調子が悪い方は眼科を受診して下さい。
涙が少ないと涙の殺菌作用、免疫力の低下によりウィルス性結膜炎になったり、重篤角膜潰瘍(コンタクトレンズ使用者に多い)を起こしたり、ブドウ膜炎を引き起こしたりする原因になります。
涙を甘く見ないように心がけて下さい。
アレルギーについて
よく眼をこする人を多くみかけます。
余り眼をこすり過ぎるといろんなめの病気になりやすくなります。
例えば麦粒腫、霰粒腫といった瞼に出来る化膿性の炎症、急性結膜炎(はやり目)などが主です。
ただこういった疾患はちゃんと治療すれば視力に影響を及ぼす心配はそうはありません。
(ただし「はやり目」はひどい場合は角膜に傷が入り視力低下する危険性あり)
最近は円錐角膜という病気をよく見かけます。
これは角膜が突出する病気で高度近視と角膜不正乱視を起こしてきます。
角膜が突出しすぎますとその頂点に輪上の色素輪が形成されてしまい、結果的に角膜を移植するしか治療法がないと言う場合もありえます。
対策と予防方法
よくアトピー性皮膚炎のある人に合併することが多いのですが、何もアトピーだけではないと思います。
パソコンをよく使う人、携帯電話でよくメールをする人、こういう人たちはほとんどといっていいほどドライアイがあります。
こういう人たちは非常に眼を酷使しており、眼の乾きのため眼をよくこすっています。
眼を強くこすりすぎますと角膜が変形しやすく乱視が強くなります。
すると円錐角膜にはなっていなくてもその予備軍は大勢存在しているのです。
またこういう人たちは何も円錐角膜だけではなく、眼底の網膜にも影響を与えます。
網膜に穴があいてそれを放置したために網膜剥離を起こしてしまう人もいます。
くれぐれも眼を強くこすりすぎないようにして下さい。